葛城山の麓にある蔵元は、明治期の建築物。
年輪を刻んだ木造の蔵の中が会場で、梁も柱も当時のまま、むき出しです。
ノスタルジックな雰囲気が、新嘗祭を祝う、できたてのどぶろくをそそります。
まずは、司会者より、このどぶろく祭りも13年目を迎えたことや、どぶろくの知識を紹介。続いて、
鈴木塾長によるどぶろく解説で、しばしのお勉強です。
そして、葛城寄席の開演! 前座は、桂 福車さんによる「上燗屋」。
お燗酒のうまい居酒屋を舞台にした、軽妙な一席に、会場からは笑いが巻き起こります。
そして、真打ちは桂 福団治 師匠の「饅頭怖い」の一席。2つの甘辛な噺しに、聞き入る参加者は食欲もピーク! どぶろくとご馳走はまだかと、待ちわびています!
約45分の葛城寄席が幕を閉じると、いよいよ、どぶろく祭りのスタートです。
瓶詰されたどぶろくだけでなく、大きな寸胴に入った物まで、まさに、ふるまい酒!
葛城酒造の久保社長が、噴出さないよう工夫されて詰めたどぶろくの解説。乾杯は、桂 福団治師匠の発声で、一気に盛り上がります!
今年のどぶろくの味わいは、酸味が強くで、上々です! 豪華な仕出し弁当も、あっという間に平らげる方々が続出! 1時間半の宴でしたが、寸胴のどぶろくは飲み干されてしまいました!
シメのご挨拶は、今回のゲストである、農口尚彦 杜氏さんです。
現代の名工であり、日本酒の神様と称えられる巨匠ですが、農口さんも、かつては、どぶろくを仕込んだことがあるとのお話に、どよめきの声が上がりました!
いよいよ登場する、新酒の先駆け! 新嘗祭の御神酒としても、霊験あらたかな百楽門のどぶろく祭りでした。