2016年5月16日月曜日

大阪酒塾 第11回 総会が、盛大に開催されました!

快晴の5月15日(日)、大阪ミナミの道頓堀にある「道頓堀ホテル」で、大阪酒塾 第11回 総会が盛大に催されました!
11年目を迎え、新たなステージへ歩む大阪酒塾に、全国から11社の蔵元様と数々の美酒がご参加頂き、会員との親睦を深めました。






司会者からの発声の後、箱部 塾頭夫人から開会挨拶、療養中の箱部塾頭からのメッセージを伝えました。
新たな日本酒ブームといわれる昨今ですが、にわか日本酒ファンとは一線を画す大阪酒塾の会員に、11年目を迎えて、ますます日本酒文化を深く学び、多くの美酒を味わい、会員相互の交流を深めて欲しいとのメッセージでした。
箱部塾頭が元気に復活される日を、会員一同、心から待ちわびています。

続いて、総会 第1部の基調講演は、日本酒造りになくてはならない「麹菌」を司る京都の老舗 ㈱菱六 代表取締役社長 助野彰彦 氏から「よねのもやし」のお話です。


まずは、助野社長をご紹介頂いた、石川県の御祖酒造㈱ 横道俊昭  杜氏からひと言。
そして、よねのもやしについて、ワクワクしながら会員は耳を傾けます。




「よねのもやし」と呼ばれた延喜式の記録、室町時代の北野天満宮が独占した「麹座」などの歴史話、さらには、日本酒の麹米とよく似た麹菌の造り方、さまざまな種類の麹菌の紹介など、表立って知られていない神秘的かつ繊細な、よねのもやしの世界を解説して頂きました。
麹菌を育てるのにも米を使いますが、酒造りのように精米を高めず、玄米に近い米粒を使うそうです。その理由は、麹菌は玄米のヌカが大好きで、これを栄養にすることで旺盛に発育します。
また、麹菌は、平成18年(2006)に日本の国菌に認められたそうです。
昨今は、塩麹なども含め麹菌が注目され、菱六でも、京都の佐々木酒造や阿闍梨餅とのタイアップなど、新しいよねのもやし商品を企画しているそうです。




充実した基調講演の御礼メッセージは、もう一人の助野社長 紹介人である木下酒造(有)のフィリップ・ハーパー杜氏から、あらためて菱六の麹の素晴らしさをコメント頂きました。
ちなみに、銘酒「玉川」では、山廃仕込みの酒に菱六の麹菌をふんだんに使っているそうです。


そして、総会 第1部のしめくくりは、大阪酒塾の顧問である、圓山建造 様からおいわいの言葉を頂きました。
11年目の節目を迎え、とても有意義かつ勉強になる、よねのもやしの講義。麹文化は我々の国と生活・文化までも支えていることを改めて実感したと述べられ、さらなる大阪酒塾の発展に期待を寄せられました。



さて、おまちかねの第2部には、蔵元様からの美酒が続々と登場です!
まずは、ステージに集合して頂き、各蔵元様をご紹介。各蔵元様とも、自慢の美酒を持参頂きました。

(順不同・企業名50音順)
梅乃宿酒造㈱「梅乃宿」 北場広治 様、㈱御祖酒造「遊穂」 横道俊昭 様、葛城酒造㈱「百楽門」 久保伊作 様、木下酒造(有)「玉川」 フィリップ ハーパー 様、酒井酒造㈱「五橋」 森重健一 様、笹一酒造㈱「旦」 天野 怜 様・伊藤正和 様、竹内酒造㈱「唯々」 梯 英一 様・松本太三 様、㈱名手酒造店「黒牛」 岡井勝彦 様、㈱本田商店「龍力」 本田武義 様、都美人酒造㈱「都美人」 木下勝二 様、山岡酒造㈱「瑞冠」 畑中裕次 様。





乾杯の酒は、本田商店の「龍力」から、究極の純米大吟醸「秋津」です。なんと、一升瓶で8万円もする貴重な美酒です。


そして、定番の道頓堀ホテル 中華コースに舌鼓! やはり、このメニューには、コクのある純米酒や山廃仕込みがよく合います。
会員がグラスを重ねる銘柄も、大吟醸よりも無濾過生原酒が多く、アミノ酸の高い料理とのマッチングを楽しみました。




第2部の最後には、先月、大きな震災被害をこうむった熊本県の酒造業界への義援金に、チャリティーオークションを開催しました!
全国の美酒が次々と落札され、希少な一本を手にした会員は満足げです。
売上のご協力、まことにありがとうございました!




そして、賑やかに盛り上がった3時間30分が終了! 
締めくくりは、恒例の大阪締めを全員で唱和し、残り酒のないようグラスを干して解散となりました。
新たな11年目に入る大阪酒塾! 新しい会員様のご参加を、心よりお待ちしております!